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皆がぽかんと福を見ている中で、一人の女の子が手を上げた。
「幸が走るなら、私も走る。
幸、一緒に頑張ろう」
福は、すぐに分かった。
彼女は、きっと幸の親友だ。
すると、もう一人、手を上げる人がいた。
「じゃ、俺も走ります」
さっきのメガネの男の子だ。
一緒にかけっこに出てくれる女の子は東梨華といい、メガネの男の子は安藤拓巳という名前だった。
梨華と幸は、中学も一緒で大の仲良しだった。
拓巳と幸は、高校2年になって初めて一緒のクラスになったようで、福の勘では、きっと、拓巳は幸に惚れている。
幸はどうなんだろう…?
幸も拓巳の事が好きだったらどうしよう。
だって、私は、幸の体を借りて蓮と恋人同士になろうとしている。
今夜、幸に聞いてみよう…
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