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「ママ、行ってきま~す」
福は、幸が出る時間よりもかなり早くに家を出ようとした。
「幸、待って。
はい、お弁当」
ママが、慌てて走ってくる。
「今日は、部活はあるの?」
え、幸って何か部活に入ってんだ…
「え~、分かんない」
「遅くなる時は、ちゃんと連絡してね」
「うん。
あ、ママ、れんれんって、まだ二軒先の家に住んでるんだよね?」
「れんれんって、大石蓮くん?
う、うん、まだあそこにいるわよ」
福は笑顔で頷くと急いで家を出た。
そして、蓮の家の前で、蓮の事をずっと待った。
福が知っている限りでは、幸と蓮は同じ高校に通っている。
福は、高校生になった蓮に会うのが楽しみでしょうがない。
20分程経った頃、やっと、蓮が家から出てきた。
「れんれん、おはよう」
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