お使い

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施設のなかに足を踏み入れ、まず2人は受け付けに顔を出した。 案内所に座る2人の女性が同じ服を着ていることに、ラギは少し不思議に思った。 『おはようございます。王立騎士団ディターミナの者です。』 『おはようございます。お待ちしておりました。担当の者が参りますので、少しお待ち下さい。』 受付の女性は通信魔具で何処かへ連絡をいれる。 その間に、ラギはレニーに気になったことを聞いてみる。 『お揃いなんですかね、あの服。』 『え?…あぁ。』 一瞬なんのことか分からなかったが、それが制服だと分かったレニーは説明する。 『制服っていってな。同じ組織に属していることを表すための服だよ。』 『へぇ…ディターミナにもあるんですか?』 『私らにはないけど、事務とかの方にはあるぞ。』 『あ、言われてみれば。』 普段は一対一で接しているのであまり印象になかったが、そういえば同じ服だったか、とラギは思い出す。 団員にも制服があったらいいのになぁ、なんて。 少し思ったりもしていた。
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