オレのSNSは華麗に踊る

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「まったく、世間の飽きやすさにはイヤになるよな」 そう言った男の顔は、目も鼻も口もない“のっぺらぼう”だった。 「昔とちがって話題が1ヶ月も保たないなんて、つくづく民衆は身勝手な存在だよ」 「お前は……なんだ?」 オレは“のっぺらぼう”に訊いた。 「オレはお前さ」 「オレ……? お前がドッペルSNSか!?」 「やっとわかったか」 ドッペルSNSが不敵な声で答えると、のっぺりとした顔から目と鼻と口が浮き出てきた。 それはまさしくオレの顔だった。 「お前は悪魔で、オレの魂を奪いにきたのか?」 「そんな陳腐な設定じゃ、世間のやつらを喜ばせることはできないぜ」 ドッペルSNSが苦笑しながら言った。 「それとも……お前は神か?」 「残念ながらオレは神じゃない。神に仕えるしもべといった役目かな」 「じゃなぜオレを騙ってSNSを発信したんだ?」 「祭りとは神事で、神を鎮めるためにおこなうもの。その祭りは死ぬまで踊り続けないと、けっして神は満足してくれないんだよ」 「そ、それが理由でオレが死ぬのか!?」
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