■お使いクエスト受注

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■お使いクエスト受注

 遥か蒼天から絶対的な光と熱をバラ撒くお天道様は、下界で焼け焦げるアスファルトも、その上で日干しにされたミミズも、校舎の日陰で涼を求める俺にもお構いなしに、もう三日くらいはこの調子だ。  まばらな雲はすぐ強い風に吹き飛ばされ、その光量を調節してくれるつもりも無いらしい。 「あぢぃ」  今日何度目かの、繰り返される独り言。  言ったところで温度が下がる訳もないが、勝手に口を突いて出る。  日陰で風通しの良いこの校舎と体育館の狭間なら少しは涼めるかと思ったのに、全く宛が外れた。  体育館側の通用口に隣接された低い階段に腰掛け、向かいの校舎を見上げる。  三階の手前側、俺が所属する二年一組の教室の窓は、青空を映す鏡面状態で。  今あの中では五限目のHRが行われているはず。 ……俺は何故参加していないか?  別にサボった訳ではない。  単純に、寝坊したのだ。  昨夜遅くまで新作RPGにドハマリし、目を覚ましたのが正午過ぎだった、というだけの典型的なダメ人間です。  で、ここまで来てはみたものの、非常に気まずくて入るに入れないというだけで。  ああ、どうしよ……。  逃げたい、一目散に逃げ出したい。     
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