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自力で修正できない点はネットで検索し、方法論を探す。
ボイトレ動画を見つけて新しい技術を学んで試していく内に、かつて俺が歌に嵌りだした頃の記憶が蘇ってきた……。
あれは小学三・四年の頃、同級生の男女何人かと連れ立って、俺が初めてカラオケに行った日。
俺が初めて歌った曲は、確かその当時流行ったアニメの主題歌で。
それまで特に練習なんてした事もなかったから、当然音痴もいいとこだった。
皆に笑われバカにされ、俺は凄く傷つき、悔しかったのを覚えている。
けどそのお蔭で、俺はそれから練習しまくった。
家で騒音だって怒られながら大声で歌い、「いつもカラオケにいるな」って言われるくらい連日カラオケに通って。
で、ある程度上手くなった時、そこから停滞した。
友達に「上手いね」なんて言われて変なプライドだけ育ち、こんなもんで良いだろって現状に胡座を掻いて……成長を自分から止めてしまったんだ。
だから、愁の指摘には腹が立った反面、本当に感謝している。
眠っていた情熱を、呼び覚ましてくれたから。
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