プロローグ

4/4
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/123ページ
いやいや、冗談じゃないわよ。 ここがどこかもわからないまま、処分だとか危険な話を聞かされても困る。 「ここは大丈夫とはいえないけれど」 「待ってよ。名前は?」 「リアン・ステイト・サトルージ」 「で、魔術師?」 「そう。失格の魔法使いの息子だよ」 この短い会話が私とリアンの出会いだった。 このときの私は何も理解しょうとしなかった。 一気には理解できない。 彼の指先は今、私の髪を掬い上げている。
/123ページ

最初のコメントを投稿しよう!