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いやいや、冗談じゃないわよ。
ここがどこかもわからないまま、処分だとか危険な話を聞かされても困る。
「ここは大丈夫とはいえないけれど」
「待ってよ。名前は?」
「リアン・ステイト・サトルージ」
「で、魔術師?」
「そう。失格の魔法使いの息子だよ」
この短い会話が私とリアンの出会いだった。
このときの私は何も理解しょうとしなかった。
一気には理解できない。
彼の指先は今、私の髪を掬い上げている。
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