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「いえ、全員ではありませんが、ドルガル人のごく一部の、マナ所有者だけです。もちろん、私もマナ所有者ですが、普段はめったに使いません。ああ、それとあなたはもう他人ではないようですよ。暇があったら、司令部にでも行って聞いてみたらどうでしょう。残念ながら、私から言っていいのかはわかりませんので、お伝えすることができませんが。それと、あなたもマナの所有者のようですね。少し止まっててください。」
急に腕をつかんできた。まさかそんなことをされるなんて思ってなかったから、わっ、って叫んでしまった。ドルガルの皇女と敵の星の人間が他人じゃなかったら一体どういう関係なんだ。大体、マナってなんだよ、そんな単語初めて聞いたし。
「カケルはこの星では珍しくマナの所有量が多いですね。マナとは、簡単に言えば魔力のことです。それと使いすぎても一定時間で元通りになります。体力と同じです」
なら、何度も使えば少しずつマナの所有量も増えるのか。でも、今までマナのことなんて聞いたこともなかったし、勿論使ったこともない。それなのにどうしてマナの所有量が常人よりも多いのだろうか。
「もしかすると、マナの所有量が多い家系なのかもしれません。ただ、なぜ多い家系があるのかは不思議ですが」
確かに、この星でマナを使ってる人なんて、勿論外でも家の中でも、ここでも見たことがない。多分俺がマナを使ってるところを誰かに見られでもしたら、絶対大変なことになりそう。
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