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第2話 母校の図書室で
インターンシップが終わり、篤志の夏休みが始まった。毎朝悶えるような暑さで起きる。
今日は大倉から頼まれた蔵書点検の日だ。起きて、シャワーで汗を流して支度をする。
(どうせ汗かくだろうから髪はセットしなくてもいいだろう・・・)
篤志はそんなことを考えながら、お気に入りの黒いキャップを被り家をでた。靴箱から内履きを引っ張り出して小学校に向かう。
自転車に乗り五分くらい、母校である蓮野小学校に到着した。校門から見える二階の窓には、「あいさつをしよう!」の大きな文字が貼ってる。
家から5分だが、もう汗が背中を流れている。
「篤志くん!久しぶりねぇ、大きくなってぇ。今日はよろしく頼むね!」
「あつ先生、お久しぶりです!担当のコーディネーターってあつ先生だったんですね!」
篤志より少し小柄な女性、歳は40代後半ってところだろう。宮本敦子(通称あつ先生)、篤志と同じ集落に住んでいて、自宅で簡単な学習塾をやっている。
篤志のことは幼い頃こら知っていて、篤志も小学校の頃はあつ先生の学習塾に少しだけ通っていた。
(あの頃は勉強よりも遊びの方を優先したんだよなぁ・・・(^ω^;))
その結果?が今の二流大学なのかもしれない。
(なんか失礼なこと言われた気がするぞ?)
あつ先生に案内され会議室に入る。
すると、他のボランティアさんがすでに到着しているようだった。
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