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「土方さんが、言ったんですよ?女の泣き声が聞こえる。幽霊かも知れねぇから見てこいって」
明らかに不審者を見ているような土方に対して、沖田はにこにこと笑みを携えたままで言った。
所々声を低くしたのは土方の真似かも知れないが、全く似ていない。
凛はその様子をハラハラしながら見ていた。
沖田はそんな凛の横に座ると、ふわりと肩に両手を添えて更に付け加えた。
「幽霊じゃなかったでしょう?それに、幽霊じゃ無かったら置いてこいとも言われませんでしたよ」
沖田がにこりと微笑み掛けると、土方は軽く舌打ちをしたが、それ以上は何も言わない。
「ははは!一本取られたな歳!」
そんな土方を見て、豪快な笑いが響いた。
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