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『ただはる。65歳。試しに初めてみる』 短くまとめられたプロフィールを見て、私は直感的に父親だと思い、アイコンをタッチする。 するとそのプロフィールのアイコンには、うちで飼っている猫の写真が載せられていた。 間違いない父親だ。 そう思い、何かつぶやいていないかスクロールすると、一つだけ呟かれていた。 『ためしに初めてつぶやいてみた。なう。』 思わず私は枕に顔をうずめて、ぴくぴくと肩を震わす。 だめだ、おもしろすぎる。 知らない人からしてみれば、なんてことない呟きだが、私が知っている父が『なう』っていっている想像がつかなすぎるのだ。 はぁー、やっと収まった。 呼吸を整えて、もう一度スマートフォンの画面を見る。 どうやら、この呟きは今朝の呟きだったみたいで以降は更新されていなかった。 これはしばらく飽きなさそうだ。とにやける私は何気なく画面の更新ボタンを押した。 すると、ついさっき呟いたであろう、父の呟きが画面に躍り出てきた。 「お、今度はなんて呟いたんだ?」 私は鼻歌交じりに画面を見た。
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