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別なことを考えよう。
meat book にはふじと台駅に出現する男の噂もあった。
ガリガリガ○クソン似の肥満体型の30代で、線路に向かって何か叫んでいるのだという。
「ニートになりませんかーっ!」
目撃情報では、そんなことを叫んでいたのだとか。
なるほど、この男はニートなのだろう。
失職したガリガリ○リクソンがニートになりませんかと叫んでいる。
想像したら笑ってしまう、俺は残酷な人間だろうか。
俺は暇つぶしにまた meat book を開いた。
「昨日も叫んでた。仕事やめてニートになりませんかーっ?! だって」
仕事やめてニートになりませんか。
なんとも素敵なお誘いだが、就職して半年の俺にはどうにも受け入れることはできないお誘いだ。
全て自分のキャリアの為。将来の為だと思えばこそ、(非常に控え目に言って) 少々の激務にも堪えられるというもの。
仕事やめて、ニートにならないか?
そんな言葉、今の俺には全然響かない。
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