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「ぅ…う~ん」
目を覚ますとそこは祖父の部屋で、ツボは蓋が開いたままでそこにあった
恐る恐る覗き込むと、中にはたっぷりの醤油
小指の先につけて舐めてみたら、確かに祖父の醤油だった
「夢かぁ」
醤油ツボから腕を掴まれるなんてありえないことだ
一人納得していたら後ろから声をかけられた
「おい、お前だれだ?」
ガバッと振り返ると庸一とタメ張るイケメン君が胡座をかいていた
「………あんただれ?」
顔はいい
髪も半端に長いが似合うからいい…
「俺が先に聞いたんだがな」
ちょっと眉間にシワを寄せた顔もまたよし
「鶴田…典子よ」
「ノリコ?俺はショウだ。ショウ=ユツルターン」
「し、醤油?」
「ショウだユツルターンが姓だ」
「で、いったいどころから来たのよ…」
そう、ここは祖父の部屋
玄関から一番遠くて誰も気付かないで入ることは不可能
じぃ~っと見つめる私に呆れたようにショウは言った
「どこってジャポニ国のダイズーからだ」
…どこですか?
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