夢見ない女子高生

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そういえば何で遊ばなくなったんだっけ?) 庸一のお父さんがフランスの大会に出るっていうので暫く庸一は私の家で寝泊まりしていた オリジナルケーキの制作におじさんとおばさんは必死だったから もちろんおやつは毎日煎餅 そうだ… 庸一が言ったんだ 「僕…もぅお煎餅ヤダ…」 今思えばすぐ隣に両親がいるのに側にいられない寂しさとわかる でも、小さな私は許せなかったんだ あのあと、うちのお父さんの煎餅をアクセントに使った庸一のお父さんのオリジナルケーキが完成してフランスの大会で優勝したんだ 庸一のお店は忙しくなり、おじさんはテレビに出るようにまでなった 手狭になったお店をやめて自由が丘に新しく構えたんだ 私達が10歳になる直前庸一達は引越して行った おじさんのバースデーケーキが引越しの挨拶の品で 「典子ちゃん短い間だったけどありがとうね、毎年バースデーケーキ送るからね」 おじさんは笑っていなくなった ケーキは毎年送られてくる 必ずおじさんとおばさんと庸一の3人の写真付きで おばさんがお別れにくれたケーキの形のキーホルダーは今でも私の鞄についている
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