第46の扉「灰をかぶったネコの記憶」

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「じゃあ、セーラー服すがたの人妻?」 「そうそう」 「なんか……」 「エロい?」 「よね?」 「月渚には言えないけど。気にするから」 「そういうの弱いって言うもんね、オトコって」 「見かけは高校生で、中身は人妻?」 「うわ、言葉だけでもエロイね」 「ダメだよ、ゼッタイ、月渚に言ったら」 「言わない、言わない」 「でさ」 「?」 「メイクで、そんなに変わるもの?」 「ね? でも、変わるんだな、これが」 「そうなんだ」 「久美さんに言わせれば、どんなイメージだってメイクで出来ちゃうって」 「どんなイメージでも?」 「そう。幼い感じが好きなオトコの前では妹系。おとなっぽいのが好きなオトコの前では、シック系。純情なコが好きなオトコの前では清純系。それで狙ったオトコはかならずオトせるって」 「オトせる……」
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