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「ん?」
クンカクンカ。
「潮の香りだァ!!」
犬のキィオはここら辺の近くに、アライグマ親子が乗って米国に帰ったと言う貨物船があると確信した。
くんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんか・・・
「ああーーーーっ!!」
目の前に広大な商業港があり、奥に米国に輸出する夥しい数の車がところ狭しと並んでいた。
くんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんか・・
「あれ?此処でアライグマの匂いが途切れてる。
さては、ここから車に乗って・・・
よっこらしょっと!!」
キィオは、輸出車の扉を何とか開けようとした。
ギーーーーーー!!
「あ、爪で売り物の車に傷がついちゃった!!まいいか。」
車の中に入って奥に入った犬のキィオは、長旅だったせいか疲れがどっと出てウトウトして、
ぐーーー。ぐーーー。ぐーーー。ぐーーー。
と、鼻提灯を膨らませて眠りこけてひまった。
バタン。
ブロロロロ・・・
中に犬が居る事は知らず、輸入車詰め込みのドライバーが乗り込み、貨物船に積み込んだ。
ボーーーーーーーーーッ!!
貨物船は、にっぽんを出発した。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
米国へ向かう長い長い航海中の貨物船の中の輸入車の中、犬のキィオは更に大きく鼻提灯を膨らませて、
ガーーー。ガーーー。ガーーー。ガーーー。
と、イビキをかいてずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと、熟睡していた。
ボーーーーーーーーーッ!!
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