2#キィオと同じビーグル犬

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 これは、1ヶ月前に遡る。  ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。  「おもしれえェェェェェェェェェ!!!!!」  市民公園の遊歩道に鬱蒼とした面した林の側で、野良ビーグルのキィオはたまたま拾った、くわえたり投げたりすると、ぱふっぱふっ音がするボールを蹴ったり口でくわえて投げ飛ばしたりして、独りで夢中になって遊んでいた。  ぶん!ぶん!ぶん!ぶん!  ぽいっ。  ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。  ぶん!ぶん!ぶん!ぶん!  ぽいっ。  ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。  「今度は遠くへ投げてみよっと。」    ぶーん!ぶーん!ぶーん!ぶーん!  ぽいーーーっ。  ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。ぱふっ。  ずんっ!!  「?」  見知らぬビーグル犬が、転がっていったボールを脚で捕まえて仁王立ちしていた。  「あのぉ・・・ひとのボールを勝手に遊んでんじゃねぇんだよ・・・」  ビーグル犬はボールをくわえて、不穏なオーラを放ってズンズンと近づいてきた。  「あ・・・あ・・・すいませ・・・」  「ぶっ!おえっ!!」  相手のビーグル犬は鼻を前肢の指で塞いだ。  「な、なんだよぉ!」  「カラスくせぇ!!」  ・・・ぎくっ・・・  ・・・こいつ、ビーグル同士だからかなあ・・・?  ・・・自分がカラスから生まれ変わった正体が・・・?!  「す、すまん。カラスを今さっき・・・お、追い払ったからかな?」  「本当かーい?」相手が威圧するように上目使いで言ってきた。  「本当だよー。」キィオはそう言うしかなかった。  ・・・ふう・・・危なかった・・・!!  「じゃあ、お前に聞きたいことがある。」  「なあに?聞きたいことって?」  「とぼけんな!!ひとのボール盗みやがって!!」  「盗んでなんかいません!!」  「盗んだね。ほおら、ここに俺の名前が書いてある。」  相手のビーグル犬は、ボールの表面に油性マジックで『セルパ用』と書いてあるのをキィオの顔を掴んで見せ付けた。  「自分・・・字が読めない・・・」  「ざけんな!!おい!!」  
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