*第1章* 一人と一羽の生活

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現在のA氏は、1日の大半を椅子に座って過ごしていた。 ため息をつき、時々頭を掻いては『あゝ…』と蚊の鳴くような声を吐き出した。 それから、急に思い立った様に棚からウイスキーを出してグラスに注ぎ、一気に飲み干した。 夜にはシャワーを浴びて、ベッドに倒れ込み、朝までグーグー眠った。 いつもP氏はじっとそのA氏の後ろ姿を見ていた。 時々、サツマイモを啄んで、お水で喉を潤したが、目線の先にはA氏がいた。
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