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「ふっ、ぁ、あ」
ギシ、と手首を縛るリボンが音を立てた。
「君は僕に身をゆだねるしか道はないんだ。――君に自由はない。ただ僕に支配され、受け入れることだけに集中して」
「……俺は」
かすれたリュドラーの声は、ティティの手のひらにふさがれた。そのまま指で口内を乱される。
「トゥヒムのことは忘れて。――ううん、違うな。これはトゥヒムの望んだことだと思うんだ。君はトゥヒムの命で僕に抱かれている。君は、間接的にトゥヒムに抱かれているんだ」
ぞわ、とリュドラーは総毛立った。
「あっ、あ……」
「口の中が大好きな人はいるんだけど、君もそうみたいだね」
感度の上がった自分にとまどうリュドラーに、ティティがやさしく語りかける。脇腹を撫でられただけで、嬌声が湧き上がるほど過敏になったリュドラーの肌を、ティティは時間をかけてじっくりと、隅々まで撫でまわした。
「はっ、ぁ、ああ、あ……、あ、ふ、ぅう」
屹立したリュドラーの陰茎から先走りがトロトロと流れて、下生えを濡れ光らせる。ティティはほほえみ、瞳を淫らにうるませたリュドラーから離れた。
「――?」
ベッドわきのチェストから小瓶を取り出すティティを、リュドラーは淫靡に滲んだ視界で追った。ティティの手にある瓶は、リュドラーの部屋のチェストにあったものとおなじだった。
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