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「はい…」 南さんの目があまりにも真剣そうだったので、私はゆっくりと唾をのんだ。廊下に響く足音がやけに目立って聞こえ、私の後ろを通りすぎていった。 「昨日電話したのに、なんで来なかったの?」 「塾だったので…」 「もしちづきくんに大変なことがあったらどうするの?」 「……」 昨日はただむかついてた。茅月に。八重ちゃんに。でももし、南さんが言うような大変なことが起きていたら私はただの役に立たない幼馴染みだ。
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