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「あ、そういや…」 ちーは服の袖で顔を強くこすると、枕の下から何かを取り出した。それは白い封筒でペラペラと薄かった。 「何、これ」 「手紙。やえに渡しといて」 「そんなの自分で渡せばいいじゃん」 「やえ、しばらく来れないんだってさ。コンクールかなんかが近いんだと」 茅月は一瞬悲しそうな顔をして、またいつものように笑った。その顔に少し複雑な気持ちになる。 「ま、仕方ないけどさ」 その後、茅月はまた寝てしまった。最近、検査やなんかで体力を消耗するらしく、疲れているらしい。今日もこの後に検査があるようだったので、私も帰ることにした。
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