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病院はいつもと変わらず落ち着いた雰囲気で、一人で息を切らせている私がやけに目立つ気がした。
茅月はいつもと違う病室にいた。呼吸器なのかたくさんのチューブをつけられた茅月はひどく小さく見えた。
「あ、かなちゃん」
南さんは私の側にやってきた。表情を固いままだ。
「ちー、どうしたんですか」
「ちづきくん、昨夜またひどい発作を起こしてね、
一時体調よくなったんだけど、また朝苦しそうにしてて…」
医者や看護師らが心配そうにその姿を見守っていた。
「何で私を呼んだんですか」
南さんは少し心配そうな笑みを茅月に向けると私を茅月の側に行くように促した。
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