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あのね、私、好きな人がいたの。 私より年上なんだけど、 いじわるだし、変態だし、 ばかだし、子供っぽい。 でも悪戯そうに笑った顔がね、 好きだったんだ。 笑わないでね、本気なんだから! 私、その人の1つ1つのしぐさとか その人の手の体温とか、 栗色の柔らかな髪、 私にしたキスの数、 それだけは全部忘れずにいようと思うの。 人間だから時が止まらない限り あなたの全てを覚えておくなんてことは無理なことだから。
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