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「お姉さんが……僕を助けてくれたの?」
「そうじゃ。妾がかの高名な『宵闇の超絶・美魔女』であるぞ。覚えておくがいい」
「え、高名ったって……」
「なんぞ文句でもあるか?」
「なんでもない! ヨイヤミ様、ありがとうございました!」
「うむ、礼をキチンと言う事は大事じゃぞ」
街の側まで戻ってきた。
その時点で、ウサギが立ち去ろうとして足を止める。
ーー魔女様、僕はこの辺で失礼します。
「獣の分際で、大義じゃった。貴様を使い魔に格上げしてやろう。妾は街におる、有用なマジックアイテムを毎日持ってくるのじゃぞ」
ーーえ、それはさすがに、難しいというか……。
「空に輝く天の火神よ、無明を照らす理知なる光よ。炎の僕たる我が声に今応えよ」
ーーま、毎朝お届けします!
「初めからそう申せ。一々手間をかけさせるな」
もう少し遅かったら黒焦げじゃったぞ。
まぁ、それも香ばしそうで悪くはないかの。
街に戻ると、凡愚な人間共がしきりに感謝しておった。
そこで妾は、宵闇の美魔女たる妾を崇めるよう命じた。
反応は今一つじゃったが、今のうちは良い。
いずれ本当の支配者が誰なのか、遠くない未来に知る事となるであろう。
……
…
ァァアアー!
やっちまいましたー、またやらかしましたー!
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