第2話  一家にひとり アリシアさん

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「お姉さんが……僕を助けてくれたの?」 「そうじゃ。妾がかの高名な『宵闇の超絶・美魔女』であるぞ。覚えておくがいい」 「え、高名ったって……」 「なんぞ文句でもあるか?」 「なんでもない! ヨイヤミ様、ありがとうございました!」 「うむ、礼をキチンと言う事は大事じゃぞ」 街の側まで戻ってきた。 その時点で、ウサギが立ち去ろうとして足を止める。 ーー魔女様、僕はこの辺で失礼します。 「獣の分際で、大義じゃった。貴様を使い魔に格上げしてやろう。妾は街におる、有用なマジックアイテムを毎日持ってくるのじゃぞ」 ーーえ、それはさすがに、難しいというか……。 「空に輝く天の火神よ、無明を照らす理知なる光よ。炎の僕たる我が声に今応えよ」 ーーま、毎朝お届けします! 「初めからそう申せ。一々手間をかけさせるな」 もう少し遅かったら黒焦げじゃったぞ。 まぁ、それも香ばしそうで悪くはないかの。 街に戻ると、凡愚な人間共がしきりに感謝しておった。 そこで妾は、宵闇の美魔女たる妾を崇めるよう命じた。 反応は今一つじゃったが、今のうちは良い。 いずれ本当の支配者が誰なのか、遠くない未来に知る事となるであろう。 …… … ァァアアー! やっちまいましたー、またやらかしましたー!     
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