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「遊びに行っても構わないが――今後は常にこの状況だってことを忘れるな」
「ウソ……ちょっとお兄様っ……!」
自分は早々に身繕いして
「俺はやることが山ほどあるんだ。薄井――後は任せたぞ」
「はい」
肩を回しながら王様は去ってゆく。
「足を開いて下さい」
得体の知れない
不能の秘書を残して――。
「なっ……そんなとこっ……」
征司を見送ると
薄井は有無を言わせず僕の足を開かせ局所におしぼりを押し当てた。
「触るなよっ……!ンンッ……」
まだ余韻の残る部分は敏感で
望まずとも甘い声が漏れてしまう。
が――。
「安心して下さい。ただの掃除ですので」
「そ、掃除!?」
腹立たしいことに
あちらは一縷の思い入れもない声音で
「はい。ちゃっちゃと済ませたいんで」
淡々と言い放った。
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