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「仕方なくです。
寝てしまって家も聞けないし、そこらに置いて帰るわけにいかないじゃないですか。
もちろんおぶってたのをソファーに下ろしてから、指一本触れてないです。」
きっぱり言い切る山口先生。そんなに力説しなくても、山口先生を疑う人はいないだろう。
まあそうなったらそうなったで高橋先生は万々歳なんだろうけど…
私だって高橋先生に祝福したいくらいだけど…
まあ二人を見ていたら今の時点ではそれは無いと断言できそうだ。
未来は分からないけど…
「疑ってないですよ。山口先生が酔いつぶれた人を襲うなんて微塵も考えていませんよ。」
「安心しました。浅井さんには誤解されたくないです。」
私限定でそんなことを言われても、戸惑ってしまう。
ダメダメここで動揺したら山口先生に気を持たせてしまう。
「高橋先生が山口先生に迷惑をかけたから挨拶に行きたいみたいです。」
山口先生の言葉をスルーして高橋先生の話で誤魔化した。
「高橋先生が一人でこられても困ります。
高橋先生には気にしないように言っておきます。」
「あの、高橋先生が言ってくるまで言わないでくださいね。私が先に言ったことが分かったら、高橋先生に怒られますので…。」
私が先に山口先生に話して断られたら、高橋先生の怒りを買うのが予想されるので、釘を指しておいた。
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