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二人の距離が近過ぎて激しい動悸で息が苦しくなる。
急いで靴を脱いで、酸素を求めるように明るい光の方へ向かった。
同じ間取りの部屋に、同じように配置された家具
落ち着く空間だ。
6年前は無かったテレビがローチェストの上に乗っていた。
「紅茶を入れるから、座椅子かベッドに座ってて。」
ミニキッチンから感情の読めない声が聞こえて、座椅子に腰を下ろした。
ベランダには先ほど見えていたカッターシャツと、下からは見えなかった下着やタオルが風で揺れている。
6年前の初めてここに来たときのことを思い出した。
あの時の高村くんは風邪をひいていて、心細そうだった。
あの時と変わらないベッド
風邪を引いて辛いのに私を押し倒したんだ。あの頃から高村くんはしっかり私の心に居座ってた。
部屋を見渡すと、女性の存在を確認できるようなものは無かった。
座椅子に座り緊張しながら待っていると、両手にマグカップを持って高村くんが入ってきた。
懐かしい fall inLOVEのマグカップに胸が熱くなる。
「どうぞ。」
テーブルのこちら側にワインカラーのカップを置いて、ブルーのカップを持ってベッドに座った。
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