【三人のダメダメ】

11/15
前へ
/15ページ
次へ
「な、何だって?!」 「マ、マジでかっ?!」 俺とナオキは! 改めて、その女のアップ画像をガン見した! 「…た、確かに…」 「透けてる…」 俺たちは、息を飲んだ。 彼女の後ろに有るのは… 教室の窓だが… その窓の外から見える、 校庭の木の枝や葉っぱが… うっすらと… 彼女の姿と、『重なって』見えている…。 「こ、これは! 一体!どういう事なんだ?!」 俺は、声をあげた。 「うーん。 もしかしたら、『光の加減』なのかもしれないな」 カメラに詳しいナオキが、腕を組んで言った。 「と、とにかく! 気持ち悪い写真だよな!削除するよ!」 と、俺はデジカメを操作してその写真を削除しようとした! が!しかし! 「お、おい!削除できないぞっ!!」 「え?何だって?!」 ナオキが、驚きの声をあげた! そ、そうなのだ! いくらボタンを連打しても! その写真を削除できないのだ! まるで! パソコンがフリーズしたみたいに! カメラは、全くの無反応! 試しに、あちこち他のボタンを押しても! 結果は、同じだった! 液晶画面には… 怒りの表情で、 こちらをニラみつける女の顔が… 相変わらず、映し出されていた…。 と… 「あのさ…」 オモムロに、カズヤが口を開いた。 「もしかしたら… この写真の女…昔、この高校で自殺した女生徒の霊かもしれないぜ…」 「えっ?」 「カズヤ!お前、何か知ってるのか?!」 俺たちの問いに、カズヤは「まあな…」と返事をすると、 「これは、伯父さんから聞いた話なんだけどな…」と、 ある話を始めた。 (カズヤの伯父さんが、この高校の卒業生という事は、俺も以前、カズヤ自身から聞いて知っていた)
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加