14人が本棚に入れています
本棚に追加
「…俺の伯父さんが、まだこの高校の生徒だった頃の話だ…。
伯父さんの隣のクラスに物凄い美人の女子生徒がいたんだそうだ。
その女子生徒は、勉強もできて、その上、生徒会長。
クラスの風紀委員もやっていた。
彼女、風紀委員という事も有って校則をキッチシ守る生徒でな。
美人で優秀で…
でも、物凄くプライドも高い女子だったそうだよ。
で、ある年の文化祭の事だ。
そんな彼女のハナを明かしてやろうと、ある男子生徒が、彼女が文化祭の出し物で白い着物の女幽霊のお着替えしている所を、
こっそりカメラで盗み撮りしたんだ。
そして!それを知ったプライドの高い彼女は!
何と!ショックで自殺してしまったんだよ!
その後、その盗み撮りした男子生徒は…
「毎晩、白い着物を着た、あの女が枕元に立つ…」
と言って、ノイローゼになってしまった。
そして、道をぼーっと歩いていて、車にひかれて大怪我してしまったそうなんだ…。
ちなみに、その死んだ女生徒…首筋に物凄く色っぽいホクロが有ったそうだよ…。
いや…
俺もその写真の女の首筋のホクロを見た時、「まさか」とは、思ったんだけど…
伯父さんの話はめちゃめちゃ昔の話だし、俺自身も信じてなかったんで「まあ、この写真の女は別人だろ」と、
思ってたんだよ…」
『ゴクリ…』
俺は…
カズヤの話を聞いて、ノドを鳴らした。
マ、マジか……。
デジカメの液晶画面では…
こちらを…
物凄い形相で、ニラみつけている女の顔が…
今も、どアップで映っていた…。
「もしかしたら…さ」
と、ナオキが口を開いた。
「この女…
自分を盗撮した、その男子生徒と同じ事をして喜んでる…俺たち三人に、怒ってるんじゃないか?」
「…そ、そうかもしれないな…」
カズヤも、完全にビビっている。
そして…
「俺たちが文化祭でゲットした『お宝写真』…
全部、削除した方が良いんじゃないか?」
と!
めちゃめちゃトンでもない事を!
言い出したではないかっ!
最初のコメントを投稿しよう!