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…しかし…
それでも…
『彼女』は…
俺たち、三人の事を…
許しては、くれなかったみたいだ…。
その日を境として、
夜になると、
白い着物を着た『彼女』が、
俺たち、それぞれの枕元に…
『日替わり』で、立つようになった。
カズヤとナオキは、
追い詰められて、遂には精神を病んでしまい、
二人とも入院してしまった。
しかし、今度は…
夜になると
病院のベッドの横に
『彼女』が立つと、
二人とも口を揃えて訴えた。
二人とも、相当の怯えようで、
結局、教師を辞めて今も入院生活を続けているとの事た。
俺は、と言うと…
『彼女』から逃れようと、教師を辞めて実家を出た。
そして、遠く離れた地方都市でアルバイトをしながら、一人暮らしを始めた。
しかし…
どんなに離れた土地に、いようとも…
『彼女』は…
相変わらず、夜になると、俺の枕元に現れるのだ…。
俺は、
『彼女』から逃れようと、
次々と引っ越しを繰返し…
逃れ逃れて…
最終的には…
北海道の近くに有る、
とある辺境の島へと、たどり着いた。
すると…だ!
不思議な事に、
俺がその島に住み始めてから、
『彼女』が枕元に立つ事が、無くなったのだ!
(この島には、何か『結界』でも有るのだろうか…)
そうして今、俺は…
その島に新しく建つ、ショッピング・センター建設の作業員として…
今も、びくびくしながら…
生活している。
~END~
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