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冷ややかなというかそれ以上の
蔑むような目付きで、窓枠に
肩肘をついた人物は、その視線と
相応しい口調で僕に言葉を発している。
「だから違うって、何度も言ってるように
君に一目惚れしたからもっと
話がしたくってさ……学生証見せたろ?」
とか、汗をかきつつ必死に言い募るが
この場合相手の言い分がもっともなので
もう自分で何を言ってるのかしどろもどろ。
「質問、聞いてた?
自分でさぁ、何言ってんのか分かってんの?
高校じゃそういう事、教えてくれないかな?」
「えと、そういう……授業はないかなぁ」
「だろうね。常識だから」
「……あははは」
(ですよねー!)
もうこれだけでも充分おかしいのだが
更に問題はこの先で……
その口説いてる相手というのが、
――――小学生の男なのだ。
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