明日のみそ汁

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夫が帰らない。 父と同じ。 悲しくて、苦しくて、だけど誰にも言えなかった。 言ってしまったら、取り返しがつかなくなる気がしていつもの通りに生活をしようとしていたのに、私は壊れてしまった。 這うように子どもの世話だけはしたが、ある時、子どもが、不安が溢れ出したように泣きながら言った。 「ママ、死んじゃう?」 私は小さな体を抱きしめて、母の所に帰ることを決めた。
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