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そして獣耳が嬉しそうに揺れている。
そんなに僕を求めているのだろうか?
といった気持ちになったのもつかの間。
「カ、カイル、それ、大きくないかな?」
「大丈夫だ」
いえ、入れられるのは僕の方なんですがと、カイルの欲望を見ながら僕は思った。
けれどすぐに熱く規律したそれがあてがわれて、僕の中に入ってくる。
「あ……」
僕の口から、そんな声が零れる。
僕自身がカイルに形を返られていく感覚。
熱い欲望が入り込んできて、そのたびに奇妙な快感が僕の中に走る。
ぞくぞくして感じてしまう僕にカイルが囁いた。
「全部入ったぞ。しかし、タクミの中はきついな」
「う、ううっ、いっぱいいっぱいなのに……」
「そうか。すぐによくしてやるよ」
再びそう囁かれ、僕にカイルが腰を打ち付ける。
今まで感じたことのない、激しい感覚に僕はあえぐしかできなくて、舌足らずな声でいたすらカイルの名前を呼ぶ。
一つになっている感覚。
愛おしい、大好き。
そんな幸せな気持ちに一杯に僕はなる。
やがて、カイルが強く僕の体に腰を打ち付けて、体の奥深くに熱いものを感じる。
その心地よさにぼんやりしているとそこで、カイルにキスされた。
今までで一番甘くて幸せなキスだと思う。
そしてカイルが僕にささやく。
「もう一回いいか?」
「……いいよ」
そう答えて僕は、もう一度カイルに抱かれたのだった。
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