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実際に私達の仕事が全体的に落ち着きを見せたのは、それから二週間程後のことでした。
デスクワークではありますが、一人一人が微妙に担当している内容が異なること。
それから私達が作成した資料に対してそれぞれの部署が承認をしなければならず、その際に様々な問い合わせがあること。
この二つが理由で作業がどんどん後ろ倒しになってしまったのが原因でした。
ともかく、ようやくまとまった休日がとれるということで、先輩方は私の家に遊びに来ることになりました。
玄関チャイムが鳴り、扉を開けると、飛び込むように伊賀見さんが玄関に入ってきました。
「来たよー!! ほらケーキも買ってきたし、飲もうぜ飲もうぜー!!」
伊賀見さんはケーキを顔の高さまで持ち上げてそう言うと、私のありがとうございます、どうぞという声を聞かずにずかずかと家の中へ乗り込んでいきました。
その後、申し訳なさそうに佐山さんが言いました。
「ごめんねぇ、なんかもうちょっと一人で飲んでたみたいでさ。食材色々買ってきたから。キッチン借りるよ?」
流石しっかり者の佐山さん。
手料理をご馳走してくださいました。
とても美味しかったです。
夜も更け、日付が変わりました。
私達は日頃の愚痴も含めた話を延々と続けていました。
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