新学期

2/2
前へ
/12ページ
次へ
実力テストも終わり、 練習も、いよいよ大詰めになってきた。 舞台での立ち稽古でわかったこと。 「え?夏目飛べるのか?」 『そうなんです!今までなんだか怖くて、試さなかったんですけど、やってみたら浮きました!」 ・・・今更ながらマジでこいつ幽霊なんだな。 「これなら浮いて登場が可能ね!」 桜木はすごい演劇になるわよーっと意気込んでいる。 さすがにそれはやべーんじゃねーか? 「待て待て、それだと客が驚くだろ。」 「それは問題ないっすよ!夏目先輩と柳先輩の出会いのシーンで照明できるだけ暗くするんで。」 生徒役+音響照明担当の川本が自信満々に言った。 文化祭のポスターはすでに出来上がっていた。 1年の稲森のイラストが可愛らしく描かれている。 そこに、 『今、新たな物語の1ページが開かれる。幽霊女子生徒と男子生徒の純愛怪談ストーリー』 ・・・間違ってないけど、怖いのかなんなのかちょっとわかんなくなってるぞ。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加