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というのも、流自身がこんな皮膚の状態の遺伝子を送り込んだ先祖を恨んだ事が、過去に一度でもあったから、余計にそう恐れた。
ただ、その後、仕事をし始め、とある職場で、Fさんという男性と出会った。
Fさんはある日言った「流君の皮膚は龍のウロコみたいで、カッコいいじゃん」と。
流は今まで魚鱗癬がある事で色々言われてきたが、中学時代のC先輩ととある職場のFさんの言葉で流は考え方が少しずつ変わった。
そこから得た気づきは、
人によっては、一見、醜く見える自分の皮膚をカッコいいと捉えるポジティブな捉え方、考え方を教えてくれる人がいたから、そんなに自分は劣等感を持つ必要はないのか・・・
と最近、流は、徐々に自分自身のありのままの姿を受け入れる気持ちになってきた事だ。
また、ごく最近では、この世に生を受けて、人間として生まれるのは、約1400兆分の1の確率や、1億円の宝くじに100万回当たり続ける確率という説もあり、奇跡的な確率で生まれてくるらしいと知った。
その命を授かった喜びを考えれば、自分の難病なんてちっぽけなものと思えばよいのかな・・・それに加えて、自分の難病なんてさらに200人に1人だけがなれるものなんだから・・・さらにもっと低い確率で誕生した、個性に溢れた凄い人物だと自分自身を思えばよいのかな・・・
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