第1章 心霊アプリ

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僕は驚いた。 それは、ストリートビュー画像の中に 人影が立っている。 それも、トンネルの前で・・・ どうやら女性のようだ、真っ白な着物を 着て髪の毛が腰まであると同時に、その 髪が顔面を覆っている。 両腕は前にダラリと下がっているのに、 何だか身体が宙に浮いて見える。 「そんなバカな!」 驚愕のあまりにスマホを持つ手が震える。 それは、画像の筈なのに右手を横に 振っていたからだ。 思わず、机の上にスマホを落として しまった。風景の動画はあっても、人物の 動画がある筈も無い。 その瞬間、アプリが落ちてしまい ホーム画面に戻るスマホ。 ひょっとして、錯覚なのかもしれない。 暫くして、 再起動しながら恐る恐るアプリを開くと、 トンネル前に立っていた女は既に 消えていた。 「いったい今のは何だろう?」 ひょっとしたら、心霊ストリートビューに アップデートしてしまった為だろうか? しかし、そんな噂は訊いたことがない。 「これは本物だ!」 そう確信したと同時に後悔が先に立った、 それはスクショが必須だったからだ。 「YOUTUBEにアップ出来たのに、残念」 今の動画は学校で自慢出来る、ガックリと 肩を落とす僕。 しかし、マップで心霊スポット探検が 出来るなら他の場所も・・・ そう考え直し、次の心霊スポットに 移動する。
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