Prologue

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世界なんて味気ないものだ。 大学生にもなれば、ある程度現実ってものが分かってくる。 社会人になればもっとはっきり分かってしまうのだろう。 社会人になった人が毎度言ってくるのは、大学生の内に楽しんどけとか、今をしっかり楽しめとか、そんな言葉。 全く、今でも十分に味気ない人生だというのに、一体この先どうなるっていうのやら。 毎日受けてる講義も、将来一体どれだけ使えるというのだ。 学生の間に学ぶことなんて、社会に出て使えることの何パーセント何だという話だ。 全く、この時間が一番無駄であると思う。 けれど、その時間を真面目に受けないことはもっと無駄にしているような気がしてしまう。 だから、単位を落とさない程度には講義は受けている。 単位を落とさなければそれなりの生活は送れる。 留年って形で無駄に金を使うことも無いし、卒業すれば大卒という形になり、世間体は良くなる。 所詮、そのために使っている時間だ。 時間は確かにかなりある。 けど、特にやりたいことなんてなかった。 けど、何もしないで時間だけが無為に過ぎていくのはやっぱり嫌なものだった。 けど、そういう生き方しかできない自分に嫌気が指していた。 ・・所詮、適当に生きている人間だ。 だから、そんな程度の人生しか送れないのだろう。 今までも、そしてこれからも。 俺は溜息を1つ零す。 何というか、何をしたらいいのか、分からない。 そんな人生が変わらないかなと思っても、そう簡単には変わってくれない。 多分、変わらないかなって受け身であるからなんだと思うけれど。 いざ、自分から変わろうとするのも難しいものだ。 うまくなんていかない。 気持ちを切り替えよう。 どうせこの後、退屈な講義がもう一つあるんだから。
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