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「運動部とかは先輩が電車に乗り込んできたりすると、いきなり立ち上がって、大声で挨拶とかしてるだろ」 朝のラッシュ時によく見る光景だ。 あれって旗から見てると、迷惑でしょうがない。 しかしそのことで文句を言う大人はいない。 それが当たり前みたいな地域の社会システムみたいなものが出来上がってる。 それは相手が女子であっても、運動部の先輩は鬼のような存在だったりする。 その鬼に恋を告白するなんて、鬼退治に行く桃太郎みたいなものだ。 だとしたら、イカツイ男子でも、なかなか口で告白するのを躊躇うかもしれない。 ほんと、ラインとかで簡単に付き合ったり、別れたりする男友達の田端君に、彼を見習えとさえ言いたいくらいだ。 温故知新。古きを訪ね新しくを知る。 そうだ、昔の男はチャラついた気持ちで付き合ったりしなかったらしい。 まあ、ボッチ傾向の強い私はチャラついてないし、それ以前に彼氏いないし。 甘酸っぱい恋愛ってそもそも何なのよって、感じだし。 甘いは分かるわよ。 甘いもの好きだし、でも酸っぱいって何なの。 彼の脇汗が酸っぱい匂いでもするわけ。 確かに若いんだし、汗って酸っぱい匂いするわよ。 でも私そんなフェチないし、嫌な匂いじゃない。 それが彼氏だって、嫌なものは嫌よ。 壁ドンってあるじゃない。 あれってモロ彼の脇汗の匂いがしちゃうじゃない。 思わず顔背けちゃうわよ。 だいたい壁ドンって何。 オラオラ系にもほどがあるでしょ。 最悪。 都合が悪くなるとすぐ暴力。 そんな彼はきっと将来DVだわ。 私、騙されないわ。 男は弱っちいくらいが優しいし、ちょうどいい。 だからって、孔明君はタイプじゃないわよ。 弱っちいけど、我がままだし、ちょっとねえ…。 顔だってイケてないし。 幼馴染じゃなきゃ、きっと口もきいてないわ。 だってお互い人見知りだし、あまりにも接点ないしさ。 「ああ、恋愛したい」とか自己主張してる女子って、私からするとただの欲求不満にしか見えないし。
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