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ラブレター問題を解決するには田端が必要だ。
今はこいつのネットワークだけが頼りだ。
「宝城直也」
「三年十組」
いわゆる特別クラス。
進学コースのエリート。
しかも去年まで生徒会長だったそうだ。
生徒会長か…。
いつも思う、生徒会って何やってるんだろう。
生徒会長って言ったって、講堂でたまに何か生徒代表みたいな顔して、お言葉を述べているが、校長の話だって聞きたくないのに、生徒会長の話なんか、いや、その前に生徒会長を気にしたことがない。
去年の生徒会長でしょ。
確かに何かお言葉を述べてたはず。
とは言え、全然覚えてない。
全然覚えてないのはきっと平々凡々な顔だからだろう。
私が思い描いていた生徒会長像はアニメに在りがちのクール系イケメン。
モデル並みのスーパーイケメン男子。
そんなキャラが壊れそうな予感しかしない。
どうせ、眼鏡だろう。
ぴっちり横分け。
学ランだって、きっちり直立不動。
校則は絶対犯しませんと言った感じのブサメン。
そんなイケてない生徒会長に恋するなんて、この女子も大したことないな。
ああ、このラブレター捨てちゃおうかな。
どうして私がブサメンのためにいろんなことをしてやんなきゃいけないんだ。
よっぽど森で木を切り倒してた方がいい。
ああ、これ、今やってるゲーム。
私は木こりなんだけど。
まあ、そんなことはどうでもいい。
宝城直也か…。
宝城直也ね…。
あれれ、そうだ、私はゲームにログインした。
そしてランキングを確認した。
やっぱりだ。
どうりで聴いたことある気がしたんだ。
ゲームの上位ランカーだ。
このゲームのトップテンの常連宝城直也…。
ゲームに参加した時にすでに有名だった。
同一人物?
いや、なかなか本名でやらないよな。
ちなみに私は「闇の住人」でゲームをしている。
でも気になる。
本人なのかな。
いや、いくら何でもなあ…。
じゃあ、これは彼の名前を借りて、ゲームをしてる他の誰か。
もしかしたら、ラブレターの主か。
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