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「スミレぇ、俺なんだか騙されてる気分。」
と部屋に戻って一緒にシャワーを浴びてからベットに転がって
サトシは私を腕に抱きながら、顔をしかめる。
「役員になるのは嫌?」と聞くと、
「いや、いつかはそうなるって思ってたけど、目の前にすると、驚くって感じ。
まあ、兄貴は28歳から専務で、31歳で副社長だったけど‥。」と私の顔を見る。
「サトシ、家族で仕事ができるっていい事なんじゃないかな。」と私が言うと、
「俺は料理しかできないからね。
兄貴が経営を引き受けていてくれるから、他の事は考えないでいられる。」とちょっと笑い、
「来るべき時が来ただけか。
スミレが一緒にいてくれるなら、俺は頑張れる。かな?」と私の顔を見る。
「サトシのチカラになりたい。」と私が決心した様に言うと、
「今でも、スミレは俺のチカラになってるよ。
でも、スミレがそう言ってくれるなら、これからも安心て事だ。」
とにっこりして深く唇を重ね、サトシは優しく私の身体のラインを掌でなぞっている。
私は目を閉じ、サトシの動きに身を任せる。
「スミレ、愛してる。そばにいて。」と囁く声が聞こえる。
私は頷き、サトシの首に手を回した。
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