第8章-兄弟愛と散った紅葉-

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紅葉が散り始めた11月のことだった。 「ごめん。今日もちょっと用事があるから。」 ノゾムは最近こんな調子だ。 「今日もノゾムは不参加か。このところ、あいつ付き合いが悪いようだが、誰か事情を知っているものはいないのか?」 タカシは機嫌が悪そうに腕を組んで言った。 「何かあったのかな...ノゾム。」 カオルが心配そうな表情をする。 「なんか無理してる感があるよな。最近のノゾム。」 ヤマトは深刻そうな表情で言った。 ユウトは立ち上がった。 「ヨシオ。行こう。」 「わかったよー。」 ヨシオも立ち上がった。 「待ってくれ!」 アキラの言葉に2人は立ち止まった。 「オレに行かせて欲しい。オレは皆に救われた。今度はオレが救う番だ。」 「恩返し...とかじゃないよな?」 ヤマトも立ち上がった。 「仲間だから。」 アキラはヤマトの目を真っ直ぐ見て言った。 「よし。オレも行こう。」
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