26人が本棚に入れています
本棚に追加
紅葉が散り始めた11月のことだった。
「ごめん。今日もちょっと用事があるから。」
ノゾムは最近こんな調子だ。
「今日もノゾムは不参加か。このところ、あいつ付き合いが悪いようだが、誰か事情を知っているものはいないのか?」
タカシは機嫌が悪そうに腕を組んで言った。
「何かあったのかな...ノゾム。」
カオルが心配そうな表情をする。
「なんか無理してる感があるよな。最近のノゾム。」
ヤマトは深刻そうな表情で言った。
ユウトは立ち上がった。
「ヨシオ。行こう。」
「わかったよー。」
ヨシオも立ち上がった。
「待ってくれ!」
アキラの言葉に2人は立ち止まった。
「オレに行かせて欲しい。オレは皆に救われた。今度はオレが救う番だ。」
「恩返し...とかじゃないよな?」
ヤマトも立ち上がった。
「仲間だから。」
アキラはヤマトの目を真っ直ぐ見て言った。
「よし。オレも行こう。」
最初のコメントを投稿しよう!