第8章-兄弟愛と散った紅葉-

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スバル。城宮高校野球部のエースで過去にタカシと1戦交えた生徒。 甲子園で結果を出して、ドラフト会議でも引っ張りだこになっている今や英雄だ。 「そう。身近ではあいつに憧れて、ススムは必死に努力してきてたんだ。早く治して、またマウンドに立つってさ。すげぇよな。」 ノゾムは溜息をついた。 「とりあえず、お前に出来ることをしてやらないとな。兄として。」 ヤマトは言った。 「こうして、部活休んで病院通ってる。けど、オレはあいつの傍にいてやれることしか出来ない。何ていうか、励ましに行ってるというより、あいつの必死な姿を見て、こっちが励まされてるような気がしてさ。」 ノゾムの苦しみは2人に伝わっていたものの この時2人はどうすればいいのか分からなかった。
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