第8章-兄弟愛と散った紅葉-

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次の日の昼、アキラはタカシを呼び出し学校の屋上で昼食をとっていた。 「んー。やはりピザというものはうまい!ここのピザは生地がいい!!」 タカシが満面の笑みで特大ピザをほおばっていた。 「学校の昼飯にピザの宅配...。」 アキラは呆れ返っていた。 「ん...で、なんだ?話とは。」 「物を口に入れながら喋るな。行儀が悪い。」 アキラは注意した。 「貴様、そういう所は常識あるんだな。」 「うるさい!それでだな...」 アキラは昨日の出来事を切り出した。 ノゾムの弟であるススムが重い病気にかかっていること。 辛いはずなのにススムは精一杯生きる為、夢を叶える為に努力をしていること。 それを見て、何もしてやれない、ただ傍に寄り添ってあげることしかできない兄ノゾム。 それを聞いて、仲間の為に何もしてやれないアキラとヤマト。
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