第8章-兄弟愛と散った紅葉-

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一方ノゾムは学校が終わり今日も直接病院へ向かった。 病院では、ススムがリハビリに励んでいた。 「ススム...あんまり無理するなよ?」 「心配いらないよ!こんな病気、早く治して夢を叶えるんだ!」 「ススム.....。」 「.....絶対に。ここで諦めるわけにはいかないから。」 ススムは真っ直ぐな眼差しでリハビリを続けた。 ノゾムは病院の自販機でジュースを買っていた。 「ススム君のお兄さん。ちょっといいかね。」 医者がノゾムを呼んだ。 「え?あ...はい。」 なんだろう。緊迫した空気が流れるまま ノゾムは医者に診察室へと招かれた。 「失礼します。」 「どうぞ、そこに座って。」 ノゾムは椅子に座らされた。 医者は難しいそうな顔をして口を開いた。 「ススム君のことなんだが.....場合によっては長く無いかもしれない。」
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