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今は、夕暮れ時よりまだ少しばかり早い時間
龍雲は独り言をついた
そろそろ子供らが集まる頃かの
長屋にある龍雲の家へ
今日はどんな物語が聴けるのだろうと
ひとりまたひとりと子供らが集まってきている
そして10人ほど子供らが集まった頃
龍雲は口を開いた
あるお方に聞いた話でも
語り始めるかの
出てくる人物はある1匹の猫と言っても
猫であって猫ではない
そして、あやかしでもない
妖怪とも違うただ見た目だけは
猫なのだ
ただひとつ首には小さな鈴がついておる
飼い猫とでも言うのかの
生き物というものを飼ったことのない
私にはよくはわからんが
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