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アイラは俺達をそれぞれ地面へと降ろし元の小さな姿へと戻った。先程まで空から見ていたが地に足をつけて森を見上げ森の奥へと視線を飛ばす。恐らく入ったら今いる場所には戻って来れないだろう。
ラオムムーブで今いる場所にと思っても、なんの変わり映えのないこの景色に焦点を定めて飛ぶのは不可能だ。そして既にラオムムーブで元の夢世界へと飛ぼうと試みたが失敗してる。空間は割れるが向こうに飛べなかったのだ。
つまり危険を承知で入るしかない。元の世界に戻る方法が今はそれしか無さそうなのだ。
「よし、そしたら入ろうと思う。危険はあるだろうが、それしか今はないと思うんだ」
「では私が先導しましょう」
リリムが前に出てくれる。それと同時にノエルが後方へと。そしてリリムの後ろにアイラ、左に俺。そしてアイラの右側にカンナ。十字の隊列をとり間違えても絶対逸れないように小さく集まり進む事にした。
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