第1章 第1話 事故

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第1章 第1話 事故

頭が痛い 頭だけじゃないな。体もそうだし、どこもかしこもだ。なんでこんなことになったんだっけかな。  ボーッっとする頭を働かせてこの痛みの原因を思い出そうとする。 朧気な記憶を辿っていくとその原因となった出来事が少しずつ思い出せてきた。 そうだ、あの時俺はトラックに轢かれたんだっけ。  学校の帰り道に音楽を聴きながら帰っているときに公園でサッカーボールを友達とはしゃぎながら蹴っている小さな男の子がいた。  小さい時は何も考えずに毎日が過ぎていく。あの頃の俺も毎日が楽しいことに溢れていた等と目の前の子供をどこか羨ましい気持ちで目で捉え考えていた。  今じゃ学校へ行き、勉強をしてご飯を食べる。そして夜になると眠る。ただそれを繰り返す毎日、何も変わらない日常に正直飽きていた。何か刺激が欲しいと考えていた。行動を起こさないとそんな事は起きないと思っていながらも起こせないでいた。俺に何か出来るわけでもないと自分で決めつけていたから。     
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