梨香

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どす黒い憎悪があたしを満たしてゆく。 溢れ出す殺意にあたしは溺れ、眩暈に襲われる。 そしてふらふらと部屋の隅に行き座り込んだ。 古びたテレビに灯がともり、けたたましい騒音が部屋を支配すると何時もと変わらぬ空間が訪れた。 壁の一点を見詰めるあたしを除き。
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