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第二話『炎』
狼に追いかけられて走っている途中で私は、はたと気がついて。
足を止めた。
「キマイラって、そういえば、かなり強くない?」
そう、戦えばよかったのだ。
「え、ヤギちゃん戦うの??」
と、空気読めるマイルドイケメン風味のヘビくんが言ってきた。
流石空気の読める男、ヘビ。
足を止めただけで、女子がやりたいことがわかるとは、流石のマイルドイケメン。
まぁ、普通の女子は狼と戦ったりしないんですけどね!!
「そうよ!そういえば、キマイラってかなり強いわよ!!」
と私はヘビくんに言った。
私の持てるファンタジー知識を総動員した結果。
キマイラって最強クラスの幻獣だという結論に至ったのだ。
最強なら戦ったほうがいい。
「戦うったってどうするんだよ」
とライオンが言ってきた。
coolに気高く、そう言った。
いや、あなたもっとやる気出しなさいよ。
ライオンなのよあなたは、百獣の王よ!!
「あなたが戦うに決まってるでしょ!」
と私は言う。
このメンバーのメイン戦闘要員はどう考えてもライオンだから!!
ライオンにビシバシ働いてもらわないと全滅だから!!
「えー、イヤなんだけど!」
と気だるそうにイケメン風ライオンが言った。
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